利回りには「表面利回り」と実際に手にすることができる実態に近い「実質利回り」の2つがある。表記されているのがどちらの利回りかは正しく理解しておこう。

●表面利回り（単純利回り）
表面利回り（％）＝年間家賃収入÷不動産価格×100

投資する不動産の現状の年間家賃収入を物件価格で割った数字で、おおよその目安として利用される。
しかし実際には不動産会社への委託手数料や固定資産税、都市計画税や修繕費用などの経費が必ず発生する。表面利回りはこれをまったく含んでいないことを知っておきたい。

●実質利回り（NET利回り）
実質利回り（％）＝（年間家賃収入−年間諸経費*1）÷（取得代金＋購入時の諸経費*2）×100
*1不動産保有時の諸経費。管理委託手数料や固定資産税など
*2不動産購入時の諸経費。建物にかかる消費税や不動産仲介手数料など

投資する不動産の年間家賃収入から賃貸管理費と修繕積立金のほか、固定資産税や都市計画税など、あらかじめほぼ確定している年間支出を差し引いた年間粗利を、物件価格で割った数字。
表面利回りよりも現実的な数字になるが、空室率や修繕費用を計算に含んでいないことが多いため注意が必要。